読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

トロント国際映画祭のマット・デイモン インタヴュー

 

――ベン・アフレックとは、いつごろ新しい脚本に取りかかるのですか。

「それがわかればいいんだけどね。僕もそうしたいよ。何年か前にジョン・クラシンスキーと一緒に書いたことがあるんだ。駄目になってしまったけれど。執筆というのは、とにかく時間がかかる。やり遂げるためには、パートナーとずっと顔を付き合わせていないとね。『グッド・ウィル・ハンティング』の頃は、僕らは仕事にあぶれていたから、自分たちのために脚本を書くのはとても楽だったよ。誰も僕らのことを待っていたわけではないしね。締め切りはなかったし、注目もされていなかった。今ではスケジュールが最大の問題だよ。ベンは監督もすれば主演もする。次の『バットマン』も決まってるしね。2020年までの予定がつまっているから。」

――バットマン役について、ベン・アフレックと何か話されましたか。

「彼が引き受けたのは、とても大きな決断だったけれど、とても上手くやってのけたと思う。素晴らしいバットマン映画を作ることができた。クリス・テリオが脚本に加わったのが大きかったね。僕が思うに、それですべてが変わった。それに、ベンはザック・スナイダーの事をとても信頼している。」

――これまでに数多くの映画に出演しているが、俳優として監督から学んだことで印象的だったのは。

「どの作品も素晴らしい経験だったよ。コッポラの『レインメーカー』の時は、毎朝、撮影の前に彼の回りに俳優を並べて演技指導をするんだ。そんなことをする監督は後にも先にも彼だけだったね。でも、それは彼にとってとても重要なプロセスだったんだ。」

――誰がボストンをもっとも魅力的に描いていますか。

「ベンの『ザ・タウン』は本当に素晴らしいよ。ベンはどんどん上手くなっている。彼は誰よりもボストンで仕事をしている。」

――善人と悪人、どちらが演じていて楽しいですか。

「悪人を演じる方が、やりたいようにできるから自由だね。思いがけないことも多いし。映画のヒーローは、つねに観客の心をひきつけておかないといけない。」

――生きているうちに、人類は火星に到達できるでしょうか。

「そうだといいね。僕らはこの星を離れていかないといけないんじゃないかな。」

――もしも人生をやり直すとして、演技以外の道をすすむとしたら、どうしますか。

「監督をやりたいな。それに脚本もね。どれも重なっているよね。とにかく映画作りに関わる仕事をしていると思うよ。」

――昨今、アートフィルムに触れる機会が減っていることについて。

「90年代は、インディーズ映画が本当にエキサイティングで、まさに最盛期だったよね。今はとても不安だ。マーケットは半分になってしまった。だから予算を集めるのが本当に大変になっているんだ。僕たちが『恋するリベラーチェ』を作ったときは、どのスタジオも見向きもしなかったよ。スティーヴン・ソダーバーグが監督でマイケル・ダグラスと僕が出演したんだけど。スティーヴンが言うには、もし『インフォーマント!』を今作るとしたら、ケーブルTVになるだろうと。なぜなら、部屋の中で会話をするだけの映画に2500~3500万ドルの予算をかけられるようなマーケットはもはや存在しないから。」

――注目している俳優はいるか。

トム・ハーディは本当に素晴らしいね。いずれ何か一緒にやりたいよ。これから『ボーン』の新作で共演するアリシア・ヴィカンダーもとても楽しみだよ。そして、トミー・リー・ジョーンズもね。21年前に彼の監督したケーブルTV用のドラマ(『ワイルド・メン』)で演技指導を受けたけれど、それっきりだったんだ。でも、これまで仕事をした中でもとりわけ素晴らしい人でね、彼との共演も楽しみにしているんだ。」